自動車の売却を検討している人の中には、「下取り」と「買取」で迷っている人もいるのではないでしょうか。どちらも同じような意味であり、それぞれの違いを理解している人は少ないといえるでしょう。自動車の売却で後悔しないようにするためには、下取りのメリット・デメリットを把握しておく必要があります。今回は、下取りと買取の違い、下取りのメリット・デメリットについて解説します。
1.下取りと買取の違い
下取りは新車を販売店で購入する際、今まで乗っていた車を同時に売却して引き取ってもらう方法です。車の買い替えが前提となるため、下取り価格は新たに購入する新車価格から差し引かれます。正規販売店で下取りを行なうのであれば、下取り価格は下取り基本価格表を基にして算出されます。
買取は今乗っている車を売却することで、現金を受け取ることです。買取価格は業者間のオークション相場が基になり、車の状態や装備などを総合して算出されます。
下取りは同一店舗での購入と売却を同時に進める手続きとなり、買取は購入と売却が同時に行なわれない違いがあります。下取りは車の買い替え時にしかできませんが、買取は自分の都合に合わせていつでもできる点でも違います。
2.下取りのメリット・デメリット
下取りのメリットは購入と売却を同時に手続きができるため、手続きの手間が少ないことです。普段忙しくてなかなか時間が確保できない人にとって、時短で手続きを進められるのはメリットだといえます。また新車が納車されるまでに、今の車を乗り続けられる点もメリットです。購入と売却の手続きを同時に行なうため、乗り換えのタイミングがスムーズであり、レンタカーなどの代車を用意する必要はありません。購入する車が人気の新型車の場合、納車までに半年以上かかることもあります。今の車を乗り続けられることで、納車まで車が無くなるという不安感は払拭されるでしょう。
下取り価格は下取り基本価格表を基に価格を決めるので、オプションなどで増額することはほとんどなく買取価格よりも査定額が安くなりやすいデメリットがあります。車の状態によっては減額される可能性があるため、少しでも高額で売却したい人には不向きだといえます。下取り価格は新たに購入する新車価格から差し引かれるので、現金化できない点もデメリットです。車を買い替えるのではなく、売却して現金化したい人は下取りではなく買取を選ぶようにしましょう。
3.まとめ
下取りと買取の違いは手続きの方法と車を売却するタイミングです。下取りは同一店舗での購入と売却を同時に進める手続きとなり、買取は購入と売却が同時に行なわれません。また下取りは車の買い替え時のみであり、買取は好きなタイミングでできます。下取りは手続きが楽で納車まで今の車を乗り続けられる点でメリットですが、査定額が安くなりやすく現金化できない点でデメリットです。下取りと買取を選ぶ際には、車を購入するタイミングなどを検討して判断することが重要です。